イエスについて、ルカは一つのはっきりとした視点を持っています。イエスは「御自分が行いながら教えていた」と言っています。つまり、イエスが行っていないことは教えないということです。今日の福音書を見ると明らかになることです。なぜ、人々はイエスの教えを聞いて、驚いていたでしょうか。ルカによるとその言葉には権威と力があったからです。その言葉によって汚れた霊に命じると、出て行くということです。つまり、イエスが単なる言葉だけではなく実践と共に行ったということです。
現代世界の信仰とはそういうふうにしてしか伝わっていかないということです。どんな美しい話を聞いても、それが話だけだということになると、むしろわたしたちは傷つくことになるのです。「あんな立派なごとを言っているのに、実践がどこにもないじゃないか」ということになってしまう。今日の福音書を聞いて、反省すべきことは日常生活の中で私たちが言っていることを本当に生きているかということです。
アントニオ
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