イエスは娘を癒してほしいと訴えるカナンの女性に対して冷たい態度をとります。何もお答えにならず、異教徒だからと答え、「子供たちのパンを取って子犬にやってはいけない」と、女性を犬にたとえました。これはあまりにもこの女性を侮辱した態度ではないでしょうか。通常のイエスのイメージからは程遠いように感じられないでしょうか。しかしイエスのこの態度は彼女の心にある信仰を引き出すためだったのです。彼女が信仰を宣言する手助けをされたのです。そしてそれは彼女のためだけではなく、弟子たちのためでもありました。福音があまねく知られ信じられることを弟子たちに理解させるためでした。
ときとしてイエスが何をなさりたいのか、またはなさりたくないのか、私たちには図りかねることがあります。しかしそれは私たちの信仰を引き出すためであるかもしれません。
kita
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