ファリザイ派とか律法学者という言葉を聞くと、どうしても悪者のような感じがするのはしかたありません。しかし、今日の福音書に登場する律法学者のように、イエス様ご自身から「あなたは神の国から遠くない」と評価された律法学者もおおぜいいたことでしょう。私たちも、この律法学者に多いに感謝したいと思います。
イエス様の時代、「・・・・しなければならい」という戒めが248、「やってはいけない」という禁止命令が365、合計613の戒めがあったそうです。それだけの数の戒めなら、律法学者であっても暗記するのも大変だったはずです。また、どの掟がより重要なのか判断するのも難しかったでしょう。専門家がそうならば、庶民はなおさらのことだったでしょう。
その意味で、今日の律法学者がたくさんの戒めの中で最も肝要なものはなんですか、と質問して、イエス様のすばらしい黄金律の返答を引っ張りだしてくれたことは本当に有難いことです。
神様を心を尽くし思いを尽くして大切にすること、自分を大切にすること、隣人を大切にすることを最重要なものとしてイエス様が提示してくださった黄金律をいつも心にとどめておきたい。
M.M.Joseph
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