今日の福音は、主イエス・キリストの系図です。ご降誕祭を数日後に控えている私たちにとって、ぴったりの福音ではありますが、長い固有名詞の羅列で、さぞ読みにくくて、それほど大切ではない聖書の個所だと思われがちではないでしょうか。
ところが、そうではありません。その当時の人にとって、自分の系図が非常に大切でした。社会の中で認められたり、出世したりするには、家柄が決めてだったそうです。確かに、もし主イエスはダヴィデ王の子孫でなかったならば、たぶん、その当時の人には救い主として認められることができなかっただろうと思われます。それにまた、救い主イエスがダヴィデ王の子孫として生まれたことは、預言者の言葉が成就するためでもありました。
旧約時代の人は何百年も救い主の到来を待っていました。待降節に当たって、彼らの希望や期待は、再びお出でになる主イエスに対する同じ希望と期待であるように、祈っています。
Achille Loro Piana
|