ペトロとパウロ。使徒たちの中でも特に偉大な使徒としてお祝いされる二人。彼らの偉大さはどこにあるのでしょう。
ペトロは、衝動的性格が特徴的で、イエス様からは時に褒められたり、時に叱責を受けたり、そばにいたかと思うと逃げたり、嘘をついたりとお調子者の弱い人でした。パウロは、学歴のある熱心なユダヤ教徒であり、キリスト教徒を激しく迫害するもので、「罪人の中の罪人」でした。
彼らは使徒としては正直ふさわしくはないと思われても仕方がない者たちでした。でも彼らはそんな自分たちの弱さや過ちに気付き、深く受け止め、よく自覚していたわけです。これが彼らの聖性の源だったのです。自分の弱さ、罪深さを知り、気付き、認め、受け入れることによって彼らの霊性は磨かれていき、教会をリードする偉大な使徒に成長したわけです。そして最後には自分の命を捧げてまでも証しに努めたのです。ここに彼らの偉大さがあり、「私は弱い時にこそ強いのである。」というパウロ自身の言葉に納得するわけです。
わたしたちも現代に生きるキリストの弟子・使徒。優れた人間だからではありません。いろんな弱さがあります。相変わらず罪を犯します。時にそんな自分に寂しさを覚えます。いいのです。自分の弱さを素直に認め受け入れましょう。目をそらさず自覚し、赦しを願いましょう。それによって、こんな弱い自分を愛してくださる神様の愛の大きさにより気付いていけるのです。そしてその愛に促されて私たちの霊性は磨かれていくのです。使徒として成長していけるのです。
逆に私たちは、自分が弱い人間であること、罪びとであることから目をそらし、忘れる時、自分の聖性、霊性が失われていくのでしょう。
聖ペトロと聖パウロの偉大さを称え、彼らの取り次ぎによって私たちも使徒として強められるように祈りましょう。
mickey sdb
|