マリアは純粋で非常に高価なナルドの香油をイエスの足に塗りました。ユダがそれを300デナリオンで売って、貧しい人に施せるのにと言ったように、300デナリオンの価値があったことになります。300デナリオンとは、300日分の労働賃金ということですから約1年分の給料であり、彼女はそれを一度に使ったのです。自分がその場にいたらどう反応するでしょうか。「あー、もったいない」と思ってしまうのでしょうか。だとすれば、わたしたちもユダと同じように、物質的な損得勘定でしか物事を見ることができなくなっているのです。そのとき、イエスが受難に向かう前にどれほどの苦しみをかかえていたかを理解していないからです。マリアは、直感的にイエスの苦しみを感じ、惜しむことなく、最高のもてなしをしました。少しのためらいもなく、すべてをイエスに捧げたのです。わたしたちも、この四旬節を過ごしながら、自分の命を惜しみなく与えた方に、マリアのようにすべてを捧げることができますように。
Noby
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