「私はこれほどの信仰を見たことがない」。これは百人隊長に関するイエスの発言です。信仰とは何なのか、反省させられます。
百人隊長はローマ軍の下士官で、社会的に見たら権力のある人です。ところが彼はそれを笠に着て威張るようなことは一切せず、逆に部下を思いやったり、ユダヤ人たちを大切にしたりと、徹底的に人に仕えています。そして、イエスの前(神の前)では、自分は直接お目にかかるにふさわしくないということを自覚していました。この世の権力や自分の地位にしがみつくのではなく、それを相対化し、神様の前で自分はちっぽけな存在に過ぎないということをはっきりと悟って生きています。そして神様の愛に気づき、隣人愛へと向かっています。
信仰を持って生きていけば生きていくほど、その生き方はシンプルなものになっていくようです。そしてその生き方がシンプルなものになっていけばいくほど、人からも愛される存在になっていくようです。
Tsujiie
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