イエスは、律法学者たちとファリサイ派の人々に対して、「あなたたち偽善者は不幸だ」(マタイ23・23)と言う。何故に不幸なのだろうか。それは、ごく僅かな物にも厳しく課税する彼らが、『正義・慈悲・誠実』という人間に関する最も重要な事柄をないがしろにしているからである。さらに、イエスは「内側をきれいにせよ」とも言う。
不幸に陥らない為にはどうしたら良いのだろうか。それは、『正義・慈悲・誠実』を蔑ろにしない。そして、「内側をきれいに」するということであろう。
イエスは、第2の掟として「隣人を自分のように愛しなさい」(マタイ22・39)と言うが、まさにこのことに結び付く内容である。「隣人を自分のように愛する」「他者を大事にする」という言葉の響きは素晴らしいが、いざ実行するとなると非常に難しさを感じる事であろう。いやむしろ、出来ないという絶望感にさえ苛まれることであろう。
それでも、イエスは、わたしたちに望んでおられるのであって、受け入れない訳にはいかない。ならば、主の助けによってその招きに一歩一歩近づけるように祈りながら前進したい。兎でなくて亀でもよい。確かな道を歩みたい。
秀昭
|