キリストの言葉尻を捕まえようとして、失敗したファリザヤ人の後、社会的に抜きん出ており、宗教的に自由主義を唱えていたサドカヤ人が登場します。彼らは復活を否定し、その考え方を正当化しようとして、キリストに近づくのです。
「七人の男と結婚した女は、来世において、誰の妻になるのですか、七人ともその女を妻にしたのです」という質問です。キリストは彼らが大変な思い違いをしていると指摘し二重の見事な返事を出してくださいます。まず、あの世では、「めとることも、嫁ぐこともなく、天使のようになるのだ」と答えられるのです。と言うのは、結婚制度や、夫婦生活はあくまでもこの世の現象だけであるという意味です。そして「神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神である」つまり、生ける神を愛する人は永遠に生きるのです。天使のように永遠に生きる人は、完全なアガペの内に交わり、子孫を作ることを必要としないのです。
一人ひとりの私たちが、精一杯、永遠に、喜びのうちに生きるということは、神様の切実な望みではないでしょうか 。
Loro Piana
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