「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」
ファリサイ派の人々はイエスの言葉じりをとらえて、わなをかけようとしています。しかしイエスは、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」とまっすぐに返答されるのが印象的です。ちなみにデナリオン銀貨を持っていたのは彼らであって、イエスではありませんでした。彼らこそ自分たちが仕掛けたわなにかかってしまったのです。なんという皮肉、矛盾でしょう!
このみことばを通して、イエスはこの世に生きる者としての根本的な姿勢を教えてくださいます。信者は、人間の社会を形成している国家の一員として税金を支払う義務があります。しかし、国家は神ではありませんから、国家を神格化してはなりません。わたしたちも、そして国家(政治家たちも)、神のものとは何であるかを認め、「主の祈り」にあるように「み国」を求めなければなりません。
「まず神の国とその義を求めなさい」 (マタイ6:33)
A.C
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