今日の福音書のメッセージは「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」 ということです。このメッセージを読む時、ちょっと変ではないかと思われる方がいるかもしれません。これは確かに人間の基準にすれば可笑しいかもしれませんが、神様の思いに基づいて、考えすれば決してそうではありません。
ヨハネの第一の手紙の中にはこのように示されています。「神は愛です。愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。」(ヨハネの手紙一4:8)ですから、愛することを知らない者は神様も知るはずがないでしょう。
神の愛とはアガペの愛です。無償の愛です。神は人間を愛するために無から、造られたものです。人間が土・塵から創造されたと創世記(1:6−7)に書かれています。自然から見れば、塵から創造られた人間は価値がないかもしれませんが、神から見れば、人間は大切なものであり、価値あるものとして創造されています。その価値のある理由とは、人間は神から作られ、命を授けられることです。そして、もう一つ大事なことは人間が神ご自身に似せて、神にかたどって創造されたということです。ですから、私たちがこの地上におられることは決して偶然な出来事ではありません。神の愛による出来事です。
愛から創造されている私たちは互いに愛し合うべきではないでしょうか。互いに愛することは自分を愛してくれる人だけではありません。敵や自分を迫害する者にも含められているものです。しかし、私たちの中に一人一人が隣人に愛することを実践すれば、敵、嫌な人なんて存在しないはずです。
アントニオ
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