一人の女性マリアが神の母となることを受諾したことが記されています。天使ガブリエルから突然あいさつされ、これから自分の身に起こることを淡々と聞かされたマリアは、文面からは感じ取ることのできないくらいの驚きととまどいを受けたことが想像できます。
注目すべきはマリアの凛とした返事です。それはイエスの母となることの決意とも取れる力強い言葉です。マリアは天使ガブリエルから言われたことをすべて理解したうえで返事をしたわけではありません。わかっていなくてもこれは神から求められている自分の使命だと直感で悟ったので「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」と答えたのだと思います。若き女性らしからぬ度胸のよさを感じます。カナでの婚礼で起きたハプニングでも慌てることなく冷静に対処するマリアの姿をヨハネ福音記者は記しています。
今日、私たちは無原罪のマリアを記念して、神の母となるマリアが神様からの特別な恵みによってあらゆる罪から守られていたことを思い出しています。凛とした強いマリアの姿は罪のない存在にふさわしく感じられます。クリスマスを迎えるにあたって私たちが少しでも強く清いマリアに近づけるようにしたいものです。
T.K
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