今日の福音で「神殿」という言葉が何回か出てまいります。ところが14節と19・20節ではもとのギリシア語は違う単語だそうです。14節は建築物としての神殿で、後者は「聖所」と訳したほうがいい言葉だそうです。「聖所」は次のような意味合いを持っています。
ヘブライ人への手紙9章11節以下はイエス・キリストについて語られていますが、そこにこうあります。“キリストは(略)ご自分の血によって、ただ一度聖所に入って永遠の贖いを成し遂げられたのです”。
主イエスが聖所を再建なさった。主イエスはご自分のからだを献げることによって、神と私どもが出会う場所を作ってくださったというのです。
またヨハネ福音書14章1節も関係してきます。
「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。私の父の家には住むところがたくさんある」。
この父の家は、あきらかに私どもが死んでから行くことができる父の家です。そこは満員につきお断りということはないのです。エルザレムの土地や、紀元何年という時空を超えて、永遠の次元における確かな家であるわけです。
M.M.Joseph
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