今日の福音で、神の国は二つのものに喩えられています。からし種とパン種。では、両者の違いは何かというと、一方は自らが大きく成長するのに対し、もう一方は周りを大きく成長させるという点です。神の国は、この両方に似ているのですから、どちらか一方が欠けても神の国とは呼べないわけです。
ところで、教会の将来を憂える人々が集まったとき、まず「どうしたら教会に人が来るのか」について話し合われ、「どこに救いを待つ人々がいるか」とか「どうすれば弱い人々を力づけられるか」については二の次になりがちだという意見があります。的を射ているかどうかは別にして、もし教会に死というものがあるとしたら、人が居なくなることなのか、使命を果たさなくなることなのか…。
人が全く居なくなれば、当然使命を果たすことはできませんが、使命を果たさないならば、その人々の集まりは死んだ教会ではないでしょうか。先に憂えるべきはどちらなのでしょう。
eno
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