今日は、福音記者使徒マタイの祝日です。ミサの福音では徴税人マタイがイエス様から召される箇所が読まれます。
ローマのパンテオン近くにフランス国民教会として知られるサン・ルイ教会があります。その教会はカラヴァッジョのマタイ三部作があることでも知られ、「聖マタイの召命」「聖マタイと天使」「聖マタイの殉教」の作品の前には、巡礼者や観光客が列をなしています。カラヴァッジョは南欧のレンブラントとも言われ、光の使い方が巧みです。戸口に立ったイエスがマタイを指差しています。イエスの頭の上を戸口からの光がテーブルを囲む男たちの方へ差し込んでいます。以前は、「私ですか」というふうに自分を指していた中年の男性がマタイと考えられていましたが、最近の研究ではうつむいてひたすら金を勘定している青年がマタイに違いないと考えられるようになったそうです。
収税所から離れて、反省し、後悔するときに神さまから呼ばれるのではない。<これで、今日はいくら儲かる>と金を計算している罪の現場にあっても「私についてきなさい」と主から呼ばれるのだ、というメッセージを教えてくれます。
M. Joseph
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