今日の福音を読んでいると、洗礼者ヨハネ殺害の凄惨な光景が目に浮かんでくるのですが、このとき、ヨハネ自身の気持ちはどうだったのでしょうか。つまり、自分が今ここで死ななければならないことを悟ったとき、何を思ったのだろうか、ということです。こんなつまらないことで生涯を終えることになるなんて・・・、と思ったのか。それとも、神から任せられた自分の役割は十分果たした、と思ったのか。
ヨハネが死の間際に何を思ったのか、なぜかそのことがとても気になりました。福音書はヨハネの最期そのものについては非常に簡潔にしか描いていません。そんなことはどうでもいいかもしれないのですが・・・。
今日の福音には、自分の本音を表明できずに周りに翻弄されるヘロデが登場します。洗礼者ヨハネはこのヘロデの弱さに翻弄されます。いつの時代の殉教者も周り(時代・政治・紛争)に翻弄されるのですが、そのような中にあってヘロデのように自分を見失うのではなく、ヨハネのように神に任せられた務めをしっかりと認識し、それを受けとめ、最後まで全うする姿勢をわたしたちも培って参りましょう。
kita
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