灰の水曜日です。人間存在の根源的な真理は二つだと思います。一つは「塵から出て塵に帰る」存在だということです。どんなに健康な人でも、仕事に成功して地位や財産を築いた人でも、やがて塵に帰る存在なのです。はかない存在です。もろい存在です。健康も才能も地位も財産も、いつかすべて失われていく一時的ではかないものです。
人間存在の第二の真理は、「神から出て、神に帰る」存在だということです。「すべてのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっているのです」(ロマ11.36)。「神から出て、神に向かう」存在だという自覚から、喜び、勇気、希望、愛、不滅の価値への憧れなど素晴らしい心が生じてくるのです。
四旬節の始まりです。「塵から出て、塵に帰る」存在であること、「神から出て、神に帰る」存在であること、この二つの真理を黙想しながら回心を心がけ有意義に過ごしましょう。
sakanashi sdb
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