病人の癒しの奇跡には2つのタイプがあります。1つはイエスさまが自ら病人に手を触れて病をいやす奇跡です。2つめはイエスさまに病人が触れることで病がいやされる奇跡です。ここでは「イエスに触れた者はみないやされた」とありますので、後者のタイプです。
「触れた者がいやされる」ということばですが、これはイエスさまの力を信じて、自分からイエスさまに近づき手を伸ばすことが前提とされています。大切なことはイエスさまを信じること、そして自らイエスさまに近づくことではないでしょうか。現代の私たちは直接にイエスさまに触れることはできません。しかし、祈りや黙想のうちに、また秘跡を通してイエスさまに触れることができます。私たちにはイエスさまに触れるための手段が与えられているのです。反省したいことは、私たちはイエスさまに触れたいと思っているのか、触れることでどうしてほしいのか、私たちはどうありたいのかなどを感じている自分なのかどうかということです。
私たちは満ち足りてしまっていないでしょうか。そういう私たちの心のあり方を確認する必要があります。私はどうなのか、イエスさまに何を求め、何を願うのか、本当に私はこれで十分なのか、どうなのか、いろいろと自問自答しながらも、イエスさまに触れることができる、神さまから与えられた信仰に感謝したいと思います。
T.K
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