今日の福音のテーマは癒しです。ペトロの姑の病気の癒しと、いろんな病気や悪霊に取りつかれた者の癒しについて触れています。
イエスが望む癒しとは何でしょうか。ただ奇跡的に病気などが治ることでしょうか。確かにイエスの力によって多くの病人や悪霊に取りつかれた者が癒されましたが、イエスのもとに来たすべての人がそうであったわけではありません。しかし、多くの人はイエスの言葉を聞き、励まされ、再び生きる希望をもって帰っていきました。つまり彼らは病気が癒されなくても、心が癒されたということです。
現代も多くの方が様々な病気の癒しを願って、ルルドなどを訪れますが、奇跡的に病気が治る人は、ほんの一握りに過ぎません。しかしそこに行った多くの人は、病気が治らなくてもみんな喜んで帰って来て、また行って見たいと思うそうです。それは信仰を取り戻して、再び生きる希望をもつことができるからだと思います。
世間では、ルルドの奇跡的な病気の癒しだけを強調しますが、本当の奇跡とは、神の力を信じて生きる希望を取り戻す、つまり私たち人間の心が変わることだと思います。
ですからイエスが望む癒しとは、イエスによって再び信仰を取り戻し、私たちの心が癒されていくということではないでしょうか。
ニッチー
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