神様が分け隔てなく人を受け入れる方であることを教えています。それは「完全」である父の一つの姿でもあります。マタイ福音記者は「私たちも父のように分け隔てなく他人を受け入れるように」といいます。そのためにどうしたらいいのかも示唆しています。それは自分を愛してくれないし、あいさつもしてくれない人を受け入れる努力をすることです。私たち人間の一つの欠点は、心のなかに他人に対して壁を作ることです。いい人と判断した人は受け入れても、そうでないと判断した人を受け入れることができません。心の中の壁が他人を受け入れないからです。
私たちが体験する他人とのトラブルの根源は、私たちの心のなかに嫌いだと感じたその人を素直に受け入れる寛大さがないために、いつまでも関係が修復できない、優しい人になりたいのに実現できないままでいることです。その壁を壊すことができ、すべての人を平等に受け入れる心になれたときに、完全であられる父の姿に近づいたことになるのでしょう。「完全」ということばが遠くのものに感じてしまいますが、日々の生活のなかで他人を受け入れる小さな努力を重ねることを忘れないようにしたいものです。
T.K
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