今日の福音では洗礼者ヨハネの殉教の次第が読まれました。福音書に表れている洗礼者ヨハネの姿は非常に実直で、神から自分に与えられた使命に忠実に生きる人物として描かれています。この世の権力と無縁で、相手が王であろうと、神の前で誤ったことがあれば、臆することなくそれを指摘する勇気を持っていました。
しかし、そういったヨハネの頑固ともみえる実直さが、彼に殉教の最後を遂げる結果をもたらしたといえるかも知れません。ヘロデ王はヨハネに好意を持っていた面もあるようなので、もう少しうまく立ち回っていれば、命を落とすことはなかったと考える人もいたかも知れません。しかし、ヨハネは決してそのようなことをしませんでした。人に前でどうであるかよりも、神の前でどうであるかをヨハネはいつも意識していだのだと思います。
私たちも神の前における自分のあり方というものを意識したいと思います。そして洗礼者ヨハネのようにいつも神に忠実な生き方をしたいものです。
鈴木英史
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